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不眠症とは?訪問介護で注意したいポイントを解説。

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今回はで高齢者によくみられる病気の一つ「不眠症」について訪問介護で気を付けたいポイントを解説します!

 

 

高齢者によくみられる病気のひとつ「不眠症」とは?

 

 

不眠症とは「眠ろうとしても眠れない」といったことが長期間続くような状態を指します。

高齢者の不眠症は60歳以上から急増し70歳以上になると30%は不眠症といわれており、多くの方が睡眠でのトラブルを抱えています。

不眠症の原因としては

などさまざまな要因があります。

 

不眠症の症状

不眠症の症状は下記の4つのタイプに分類されます。

  1. 入眠障害・・・寝つきが悪く、なかなか寝入ることができない状態
  2. 中途覚醒・・・眠りが浅いことから夜間など途中で何度も目覚める状態
  3. 早朝覚醒・・・早朝に目覚めてから、再度の入眠ができない状態
  4. 熟眠不全・・・睡眠時間をある程度確保できていても熟睡した感じが無い状態

さらに、しっかりとした睡眠を確保できていないことから、集中力の低下や認知機能の低下につながることあります。

 

訪問介護で出会う利用者の中には、「日中に何もすることが無い」から寝てしまい、夜に寝れなくてしまい昼夜逆転している方もいます・・・

日中をどう過ごすかは大事なことなのです。

 

 

不眠症の治療法の一例

不眠症の治療法では

の2つを行います。

例えば、睡眠時無呼吸症候群・レストレスレッグス症候群などの不眠につながる疾患の治療を行います。

また起床・就寝時間を一定にし体内時計を整えるよう指導し、ほかにも内服薬が原因であれば薬の見直しを行います。

不眠症治療で処方される薬は下記のとおりです。

 

睡眠薬のタイプ 効能 薬の名前(商品名)
超短時間作用型

1時間未満で効果を感じ始める。

2~4時間は効果が継続する。

ハルシオンマイスリー・ルネスタアモバンなど
短時間作用型

1~3時間で効果を感じ始める。

6~10時間は効果が継続する。

レンドルミンリスミーロラメットエバミールなど
中間作用型

1~3時間で効果を感じ始める。

24時間前後は効果が継続する。

ユーロジンサイレースネルボンベンザリンなど
長時間作用型

3~5時間で効果を感じ始める。

24時間以上は効果が継続する。

ドラールソメリンダルメートなど

 

この他にも、自然な睡眠導入を効能とした「ロゼラム」や、依存性が少ないと言われている「ベルソムラ」、精神安定剤である「デパス」なども不眠症の治療薬として用いられています。

 

 

不眠症」について訪問介護で気を付けるべきポイント

 

不眠症について解説しましたが、そんな高齢者に対してヘルパーが介護する際に日常生活で気を付けるポイントは下記のとおりです。

  • 日中をできるだけ活動的に過ごせるような仕組みづくりを行う
  • 朝のヘルパー訪問と起床を合わせてリズムを整える
  • 利用者が服用している睡眠薬が、どのタイプの睡眠薬なのかを把握しておく(上記表4タイプ)
  • 睡眠薬の影響でふらつきや転倒のリスクがあるので注意する
  • 睡眠薬の多飲に注意し、服薬確認を行う

このようなポイントに注意して訪問介護サービスを提供していきましょう!

 

不眠症は睡眠時間が重大な問題でないということを覚えておきましょう。

必要な睡眠時間は個人差があります。

大事なのでは「不眠であることから日常生活に支障がある」ことが問題なのです!

 

 

まとめ

今回は高齢者によくみられる「不眠症」について解説しました。

睡眠時間は加齢とともに短くなる傾向にあり、我々ヘルパーが出会う高齢者は、やはり睡眠時間が短い方が多いです。

睡眠時間が短くても日常生活に支障がなく生活ができていれば何の問題もありません。ただし、日中に眠気がひどかったり、認知機能が低下していたり、昼夜逆転してたり、といった症状がある方は要注意です。

少しでも参考になれば幸いです。