ハウツー訪問介護

訪問介護についての情報発信をしています。

調理、掃除、洗濯、買い物でつかえるヘルパーの知恵

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ヘルパーの仕事として、主に身体介護と生活援助があります。身体介護の場合はヘルパー講習などで習うことが出来ますが、生活援助を学ぶことはほとんどありません(基本的なこと以外)。ヘルパー自身の家庭での経験などがそのまま仕事に反映されます。

その為、ヘルパーの中には生活援助がどうしても上手くいかないと悩んでいる方もいます。

 

ここでは生活援助が上手く行く生活の知恵についてご紹介していきます

 

 

調理でのヘルパーの知恵

 

ヘルパーが利用者の代わりに食事を作ったり、材料の買い出しをすることがあります。調理の生活の知恵とはどのようなものがあるのでしょうか?

 

 

短調理をする為のポイント

ヘルパーが活動する時間は限られていますので、時間の短縮が必要となります。時短をするためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。

まずは、お湯を早く沸かす方法です。お湯を沸かすのに鍋などを使う場合がありますが、出来るだけ底の面積が広いものを使用するようにしましょう。

お勧めはフライパンです。大き目のフライパンでお湯を沸かすと早く沸かすことができます。これだけで時間短縮になりますので是非活用してください。

 

 

野菜を長く保存する方法

野菜を購入しても一人の利用者に対して調理をする場合、1回の調理で使い切ることは難しいですよね。しかし、野菜は早めに使い切らないと腐ってしまいます。

野菜を長持ちさせる方法としては、大根やニンジンなど縦に立って生えているものは、建てて保存する、ゴボウなど地中で育っている野菜に関しては、日の当たらない場所で保管をすることが必要です。

また、水気の多い野菜に関しては、乾燥を防ぐためにも新聞紙にくるんだり、水吹きで水分を与えてから冷蔵庫に保管をすることによって長持ちできます。

 

他にも野菜は小分けに冷凍保存しているヘルパー多いです。小分けに冷凍し調理サービス時に使用すると使いやすくて便利ですね。

 

 

お肉を柔らかくする方法

高齢者になりますとどうしても固いものが食べにくくなります。特にお肉の場合は繊維がありますので、固い肉の場合はむせる原因になる可能性がありますので注意しましょう。

お肉を柔らかくするためには、炭酸に漬け込むことによって柔らかくすることができます

炭酸には炭酸水素ナトリウムが含まれており、お肉の固いたんぱく質を溶かします。

コーラなどには砂糖が含まれていますので、そのまま調理をすることもできます。

 

掃除でのヘルパーの知恵

 

掃除に関しては、時間をかけずに綺麗に掃除をする為、物の整理をきちんとできるポイントについてご紹介していきます。

 

綺麗に掃除をする為のポイント

掃除機をかける際には、かける順番を意識して行うと綺麗に掃除をすることができます。

掃除機は外側から中心にかけて掃除をするということです。そうすることによって、かけ忘れも防止することが出来てますし、効率よく掃除をすることができます。

拭き掃除をする場合はお米のとぎ汁を使うと綺麗に掃除をすることができます。とぎ汁には研磨剤のような働きがありますので、頑固な汚れがあったとしてもピカピカになります。

これは、お風呂の浴槽などにも使えますので、調理と掃除がセットになった時には是非使うようにしましょう。

 

 

使わない衣類は圧縮袋を使う

衣類はシーズンではない時はクローゼットやタンスの中で眠っていますが、これが意外なほど場所を取ります。衣類の圧縮袋を使うと非常にきれいに整理整頓ができますし、場所を取ることもありません。

これはホームセンターなどでも売っていますし、高いものではありません。家に物があふれて掃除がしにくい場合は、是非活用するようにしましょう。

 

洗濯でのヘルパーの知恵

 

洗濯は洗濯機が行ってくれますので、誰がしてもあまり結果は変わらないと思われがちですが、生活の知恵を入れることによって時間短縮が出来るようになります。

 

洗濯機に入れる順番で衣類がからまりにくくなる

洗濯したての衣類は絡まっており、絡まりを解くと時間がかかることもありますし、シワになってしまいます。しかし、衣類を入れる順番を気を付けることによって絡まりを防止することが出来ます。

最も大きい物から入れて、上の方は小さい衣類にすると絡まりを防止できます。一番下はバスタオル、次に上着、次に下着、一番上は靴下などの小さい衣類にしておきましょう。

 

お酢を入れると綺麗に洗える?

柔軟剤や色落ち防止の為にお酢を使用する方法があることをご存知でしょうか。ふっくらと仕上がりますし、お酢には色落ちを防止する効果、殺菌効果もありますので是非使用してください。

お酢は洗濯以外にも拭き掃除や、頑固な汚れにも効果的です。高齢になるとお酢はむせる原因となりますので、使用を控える傾向にあります。余ったお酢は洗濯や掃除などで活用しましょう。

 

買物代行でのヘルパーの知恵

 

ヘルパーは調理に使用する食材を買物代行することが多々あります。その時にできる限り良い食品を選ぶ目をもちたいものです。

食品ごとに選ぶポイントを見ていきましょう。

 

  • 米・・・全体に丸みとツヤがあり割れていないもので、よく乾燥されているもの。
  • イモ類・・・皮が張っていて、身がしまっている。固いもの。
  • キノコ類・・・白い部分が黒ずんでいないもの
  • 葉もの類・・・色が鮮やかで水分が良く含まれている、みずみずしいもの。茎がよく折れるもの
  • 果物・・・持ってみて重みをしっかり感じるもの。香りがよい。
  • 肉類・・・赤身が鮮やかな色をしているもの。白い脂肪部分にツヤあり尚且つ張りがあるもの。
  • 鮮魚・・・うろこがはがれていないもの。目が澄んでいて全体にツヤがあるもの。
  • 塩魚・・・腹の部分の皮が銀白色に光っているもの。
  • 干物・・・よく乾燥している。光沢がある。中骨の周りが黒くなっていないもの。
  • 貝類・・・生きていて手が触れるとしっかりと閉じるもの。貝柱がしっかりしているもの。

 

ぜひ上に挙げたポイントを意識して良い食品を選ぶ目を持てるようになりましょう!

まとめ

生活の知恵は自分で生活をしているだけではなかなか知ることが出来ません。

そのため、こういった知識を得る機会が必要です。

熟年のヘルパーはこういった知恵をフル活用して、短い時間でも満足してもらえるような、生活援助を提供しています。

新人ヘルパーの方は是非意識して生活の知恵を入れていくようにしましょう!

 

サービス提供責任者はうつ病になりやすい?原因と対処方法

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「介護うつ」という言葉が広く使われるようになったように、介護は大変なことが多いため、うつ病になってしまう介護者が一定数います。

 

一般的には介護をしている家族にうつ病のような症状が出ることを指した言葉ですが、介護の専門職であったとしても、うつ病になってしまうことがあります。

 

特に訪問介護の場合はサービス提供責任者がうつ病になることも少なくはないため、仕事との付き合い方や、人との付き合い方に気を付けていかなければなりません。

 

そこで今回はサービス提供責任者がうつ病になりやすい3つの原因対処法を解説します!ぜひ参考にしてみてください。

 

 

サービス提供責任者がうつ病になりやすい3つの問題

 

 

まずサービス提供責任者がうつ病になりやすい原因として、3つの問題があると考えられます。

  1. 労働環境の問題
  2. 利用者や家族との人間関係の問題
  3. ヘルパーや上司との人間関係の問題

これらに気を付けて、うつ病になる前に対処していく必要があります。

 

① 労働環境の問題

まずは労働環境の問題ですが、サービス提供責任者は業務量が多いことが問題の一つとして挙げられます。

書類作成や関係機関との連絡調整、現場のヘルパーとの兼務など多岐に渡ります。

その結果、時間に追われてしまい、うつ病のような症状が出てきてしまう人がいます。

 

② 利用者や家族との人間関係の問題

利用者や家族との人間関係の問題も原因として考えられます。

サービス提供責任者は訪問介護計画書を作成し、交付するのも仕事になります

訪問介護はできることできないことの識別が難しいため、利用者や家族に様々な要求をされることもあります

訪問介護ではできない」と正当な理由で断ったとしても理解していただけずに要求を続けられてしまうと、気持ちが滅入ってしまうこともあります。

 

③ ヘルパーや上司との人間関係の問題

一番多い問題として考えられるのがヘルパーや上司との人間関係です。

サービス提供責任者は現場のヘルパーの指導等も担う役割がありますが、ベテランのヘルパーが多い事業所でサービス提供責任者の職歴が浅い場合、トラブルに繋がってしまうこともあります。

また、ヘルパーと上司の間に挟まれてしまうこともあるため、職場内での人間関係の問題は特に起きる可能性が高いと言えるかもしれません。

 

うつ病かも?」と思われる症状とは?

 

うつ病かも?」と思われる症状は様々ですが、「身体症状」と「精神症状」の2つにわけることができます。

 

【身体症状の特徴】

【精神症状の特徴】

  • 憂うつ
  • わけもなく悲しい・不安になる
  • 集中力の低下
  • 活気がない
  • 自責の念に駆られるなど

「仕事に行きたくない」と考えることも多いかと思いますが、合わせて上記のような症状がないか確認をしてみましょう。

 

サービス提供責任者が「うつ病かも?」と思ったときの対処方法

 

前述したような症状が当てはまり、うつ病が疑われる場合は早めの対処を検討しましょう。

ここでは3つの対処方法をお伝えします。

 

① 専門医・かかりつけ医への相談

対処方法として精神科や心療内科の専門医へ相談することが考えられますが、もしもかかりつけ医がある場合は、最初にかかりつけ医に相談してみても良いでしょう。

かかりつけ医に相談した場合は状態に合わせて専門医へ紹介状を書いてくださることになるかと思いますが、いきなり専門医に自分から連絡するのが心配という人にはオススメの方法です。

 

② 上司へ相談

上司へ相談することも大切な方法の一つです。

適切な医療にかかったとしても、今まで通りの仕事を継続していては改善が見込まれないことも少なくはありません。

その場合は上司に相談し、業務量や働き方の見直しをする必要があります。

話しにくいとは思いますが、一人で抱え込まずに話をすることをオススメします。

 

③ 転職し職場を変えることも検討を

「上司に相談したが満足に話を聴いてくれない」

「そもそも上司を含めた人間関係に問題があって気が病んでいる」

ということもあるかと思います。

そのような場合は、いっそのこと職場を変えることも検討してみましょう。

訪問介護は環境によって働きやすさが大きく異なります。

環境を変えて新しい事業所でサービス提供責任者として働くということも十分に可能です。

 

まとめ 

今回はサービス提供責任者がうつ病になりやすい3つの原因と対処法を解説しました。

サービス提供責任者は業務量や人間関係からうつ病を患う人が結構多いですし、私もサービス提供責任者を兼務していますので精神的な苦しさは十二分に理解できます。

まずはどのような症状があるのかを把握することから始め、少しでも当てはまるようであれば早い段階から専門医やかかりつけ医への相談、上司への相談を検討しましょう。

職場を変えるという選択肢もありますし、今は終身雇用ではなく転職して当たり前の時代なので、自分自身を大切にし、考えて考えてみましょうね!

最後までお読みいただきありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。

サービス提供責任者とサービス管理責任者の違いとは?

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福祉や介護の仕事には様々な職種が存在します。

「サービス提供責任者」もそのうちの一つですが、似ている名称で「サービス管理責任者」という職種があります。

 

  • 「サービス提供責任者とサービス管理責任者の違いがわからない」
  • 「名前は似ているけど何が違うの?」

 

と疑問に感じた人もいるのではないでしょうか。

 

そこで今回はサービス提供責任者とサービス管理責任者の違いについて解説をしていきます。ぜひ参考にしてみてくださいね!

 

 

サービス提供責任者とサービス管理責任者の違いとは?

 

  • サービス提供責任者訪問介護のサービスを提供するために必要な職種
  • サービス管理責任者は様々な障害福祉サービスを提供するために必要な職種

になります。

 

訪問介護介護保険に基づいた支援を、障害福祉サービスは障害者総合支援法に基づいた支援を行います。

名称こそ似ていますが、支援に基づいている法律そのものが違うため、まったく別の職種ということになります。

 

 

サービス管理責任者の仕事内容や役割とは

 

障害福祉サービスで活躍するサービス管理責任者とは、どのような仕事内容や役割があるのでしょうか。

ここでは3つに分けて説明します。

 

訪問介護のサービス提供責任者の仕事内容に関しては下記を参考にしてみてください。

helper-kaigi.net

 

 

 

個別支援計画の作成と説明・交付

個別支援計画とは、障害福祉サービスを利用するにあたって、その利用者の意向や特性を踏まえた支援計画です。

作成は必須となっており、相談支援専門員が作成するサービス等利用計画書と齟齬のないように作成します。

作成した個別支援計画は同意をいただかなければならないため、説明と交付も仕事になります。

 

個別支援計画は訪問介護で言うところの「訪問介護計画」と同じような位置づけになっています。

また、相談支援専門員は介護支援専門員(ケアマネージャー)、サービス等利用計画書は介護サービス計画書(ケアプラン)のようにイメージするとわかりやすいです。

 

利用者へのアセスメントやモニタリング

利用者へのアセスメント、適切に障害福祉サービスが提供できているかのモニタリングも仕事の一つです。

適切な情報を収集するために直接の面接をする必要もあります。

 

訪問介護も同じようにアセスメントやモニタリングが必須となっているため、イメージもつきやすいかと思います。

 

利用者や家族、関係機関との連携や連絡調整

様々な障害福祉サービスを適切かつ円滑に進めるためには、利用者や家族、関係機関との連携は必須です。

サービス管理責任者は障害福祉サービスの事業所に配置されているため、そのサービスに関わる人や事業所の連絡調整役として機能しています。

 

 

それぞれ分野こそ違うが共通点も

 

冒頭でお伝えした通り、サービス提供責任者は介護保険法に基づく訪問介護、サービス管理責任者は障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスなため、まったく異なる職種になりますが、支援の中心的役割を担っているという点での共通点は多々あります。

広く福祉という業界で考えると、どちらも今後活躍すべき職種と言えるでしょう。

 

資格要件は大きく異なる

共通点は多々あるとお伝えしましたが、基づいている法律や福祉の中のジャンルは異なるため、資格要件は大きく異なります。

 

サービス管理責任者になるためには

  1. 一定期間の実務経験
  2. 都道府県で実施する研修を受講

 

の2点を満たす必要があり、どちらも障害に関する内容になっているため、介護保険制度に基づく訪問介護の実務経験は含まれません。

 

まとめ

今回はサービス提供責任者とサービス管理責任者の違いについて解説しました。

サービス提供責任者とサービス管理責任者は名称こそ似ていますが、まったく別の職種となっています。

一方で広く福祉のという業界で考えてみると、支援に必要な計画書を作ったり、アセスメントやモニタリング、関係機関との連絡調整を行ったりと、共通する部分も多々あるかと思います。

今後の福祉を支えるためにも必須の職種というところも共通しているので、分野は違えど理解しておいて損はないと言えるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。

重度訪問介護で楽しかったエピソードを紹介

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重度訪問介護は辛い、大変だという現場の声は非常に多くあります。

しかしながら、全部が大変なわけではありません。

今回は重度訪問介護サービスを利用される方との楽しかった思い出のエピソードを紹介します。

 

どのエピソードも、利用者と楽しむ、利用者に楽しんでもらう、ということを意識したからこそ、私の中で「楽しかった」と記憶に残るエピソードとなりました。

どのエピソードにも、「その人の暮らしを少しだけ豊かにする」意識で私が支援に入っていることを覚えておいてください。

 

 

重度訪問介護の在宅での楽しかったエピソード

 

まずは重度訪問介護の在宅での思い出を紹介します。

 

 

見守り時間にKさんと一緒にテレビで野球観戦

 

脳性麻痺で四肢が動かせないKさん。

Kさんの支援は

  • 体位変換
  • トイレ介助
  • 食事刻み準備
  • 食事介助
  • 服薬介助
  • 車椅子への移乗介助
  • 入浴介助

と生活する全てに介助が必要でした。

 

トイレに行く時や車椅子に乗るときは40キロほどあるKさんを毎回抱きかかえる必要があります。

非常に腰に負担が来やすい支援という意味では大変な方でした。

 

しかし、Kさんは非常に温厚な方で、言葉を話すことはできませんが人当たりがよく、笑顔の素敵な方でした。

 

そんなKさんは野球が好きで、テレビで野球中継がやっているときは一緒にテレビを見ながら過ごしました。

イニング交代の時にたまにトイレに行ったりしましたが、1時間2時間ただただ一緒に野球を見て、コミュニケーションとりながら選手が打てば二人で大盛り上がり。

 

介助の内容自体は大変な仕事かもしれませんが、私の場合Kさんの日中の重度訪問介護の時は、Kさんがベッドに、私がソファに座ってひたすら一緒に野球を見て過ごす感じで、野球観戦仲間みたいにKさんも思ってくれていたと思います。

やはり大切なのはコミュニケーションです。

 

一緒に何か楽しめるものがあるかどうかは人にもよってしまいますが、共通の話題があるだけでしんどかった支援も全然支援と思わなくなり、当たり前の気遣いくらいの感覚で支援していました。

 

関係性こそが支援の大変さを消してくれますし、相手にも大変そうな感じが伝わらなくなるための秘訣です。

 

 

 

表情が暗かったDさんがたこ焼き作りで晴れやかな表情に

 

脊髄小脳変性症のDさんは体がどんどん動かなくなる進行性の病気の方でした。

口癖のように「これからもっと悪くなるんだ」とおっしゃっていました。

 

車椅子生活になり、トイレに移乗するのも昔は自分でできていましたが、だんだんとヘルパーの手を借りないとできないようになるほどの進行度合いです。

 

あまり趣味もないDさんですが、食べることだけはとてもお好きな方でした。

テレビを見るか寝るかしかやることがなかったDさんに、ある日たこ焼き作りを提案してみると「やってみたい」とおっしゃってくれました。

 

非常に良い表情になり、一緒にたこ焼きの材料をネットで調べ、スーパーに買い物に行って、時間はかかりましたが材料を一緒に切ったり、混ぜたり。

 

手先が動きにくくなっているので、材料を切るだけでも大変ですし、たこ焼きも最初は全然綺麗に丸にできませんでした。

 

しかしだんだんと上達していき、丸くなった時に嬉しそうな表情になったのを覚えています。

 

進行性という病気の中で、ご本人にしか分からない不安や絶望感があったと思いますが、少しでも和らげることができたとその時は思えました。

 

 

 

重度訪問介護の外出時の楽しかったエピソード

 

重度訪問介護は外出も使えるので、ここでの思い出は挙げきれないくらいたくさんあります。

日常の買い物から、ショッピングしに行ったり、一緒にお茶しに行ったり、旅行して一緒にホテルに泊まったり・・・。

 

その中で今回は、一番印象的なライブの思い出を紹介させていただきます。

 

 

アーティストのライブに一緒参戦!

 

先ほど登場したKさんがここでも登場します。

Kさんは四肢麻痺の方で、何をするにもヘルパーの援助が必要な方でした。

 

やりたいことや趣味はたくさんあり、野球観戦もするし、スイーツを食べに色んなところへ行くし、中でも大好きなアーティストがいて、そのアーティストのライブに行くのをいつも楽しみにされていました。

 

大きなドームでのライブがあり、それに当選したKさんのヘルパーとして私もライブに行かせていただきました。

 

ライブまでの時間はグッズを買ったり、軽食をとったり、トイレを済ませたり。

 

時間が来たらドームの車椅子専用通路からアリーナの中に直通させていただきました。広々としたドームの景色にKさんも私も大興奮。

 

ライブ中のKさんは興奮のあまり手汗をかいていたのでその都度私が拭いていました。

 

利用者とこうしてライブ参戦を経験させてもらえることはあまりないことだったので、非常に嬉しかったですし、終始手汗をかくくらい力んで興奮されているKさんを見れたことが支援者冥利に尽きるなと思いました。

 

そのアーティストについて、私自身はあまり知らず、一緒に楽しめるか心配していましたが、満足そうな表情が見れて一緒に笑い合えたので良かったです。

 

 

まとめ

今回は重度訪問介護での楽しかったエピソードを紹介しました。

どれだけ障害が重くても、やりたいことをたくさんやって楽しむ人もいます。

自分の障害を受け止めきれずに悶々としながらも、日々のちょっとしたことに楽しさを見出す人もいます。

こっちの方が楽しいとか、こっちの方がやりがいがあるとか自分の価値観で決めつけるのではなく、今のその人にとって目の前のことが楽しいと思えることか?そうでないか?を考えながら、少しでも楽しんでもらえる姿が見えたらそれは全部支援者にとっての大切な思い出になります。

その人にとってもきっと大事な時間になったと言えるでしょう。

重度訪問介護は、利用者の暮らしの文化の中に入るので、それを壊すことはしてはいけませんが、一緒に楽しんだり、楽しいかもと思えることを提案したり、その人の暮らしをちょっとでも豊かするには?と意識すると違った面白さが見つかるかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです

【事例】訪問介護で利用者から宗教に勧誘された場合の対応

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訪問介護のヘルパーは利用者の宗教観にふれることがあります。そんなときにヘルパーの対応の仕方によっては大きなトラブルになりかねない状況になる事も・・・

宗教活動は、利用者の生き方のベースにもなっており、生きる支えになっているのでとてもデリケートな分野でもあります。

 

そこで今回は私の訪問介護経験からトラブルになる前に利用者から宗教に勧誘された時の対応を事例から学びましょう!

でさっそく行ってみましょう!

 

ヘルパーが「利用者から宗教の勧誘」を受けた事例から対応方法を学ぶ!

 

今回は宗教によって人の繋がり、コミュニティ、行動意欲にもつなげている利用者の例をあげてみます。

 

利用者Aさん 

  • 50歳女性
  • 両親と3人暮らし
  • 中学生で脊髄性筋委縮症発症
  • 現在は車椅子で移動している
  • 神経痛があるがかろうじて立ち上がり可能

 

利用者Aさんの訪問介護には3人のヘルパーで入っており、訪問しだして3ヶ月のヘルパーBとの会話の中で宗教の話題となった。

介助中にふと利用者Aさんが「Bさん、神様って信じますか?」という質問が出る。

ヘルパーBは無宗教なので「神様?さあ、私は会ったことがないけど神様っているのかな?」とあまり深く考えずに答えた。

Aさんは「神様はいるんですよ」と言うと、宗教活動をなぜはじめたのか?と、宗教観について熱く語り始めました。

中学生の時テニス部で運動が好きだったのに難病を発症してしまったことから、色々な神様を求めて宗教を調べた結果、ある宗教団体の信者になることに決めてから活動しているようです。

車椅子生活になってからも、宗教団体の集会所に出向くことを楽しみにしており、ヘルパーBにも「集会所に一緒に行きましょう」と言われました。

 

こまったヘルパーBは、集会所に行ってしまうとどんどん断りにくくなると思い「仕事が忙しいから行けない」などと断っていました。

Aさんは、宗教団体が配っている、冊子をヘルパーBに渡して「これを読んで勉強してください」と言われたのでヘルパーBは咄嗟に受け取ってしまい持ち帰りました。

 

ヘルパーBがヘルパーステーションに戻った時、利用者Aさんに宗教の勧誘を受けて冊子を受け取ったことを他のヘルパーにも話ました。

他のヘルパーで神様について聞かれたのは1人で、それも同じように「神様を信じますか?」という質問だったようです。この質問に対し「神様なんていませんよ」と言ったので、話はそれ以上発展しなかったそうです。

ヘルパーBは、宗教団体の冊子を受け取ったので、読んで感想を言わないといけないと思い冊子を読みました。

特に共感できる内容もなく、関心もなかったので次の時には断ろうと思っていました。

 

次にAさんを訪問した際すぐに「冊子を読んで勉強しましたか?」と聞かれたので、正直に「私はこういうのよくわからないんだよ」と伝えました。

Aさんはまた、神様の教えについてヘルパーBに話し、違う冊子を渡し「これを読んでもっと勉強したほうがいいですよ」と言われました。

 

ヘルパーBは1度受け取ってしまったのでますます断りにくくなり、欲しくないのに持って帰ってしまいました。訪問するたびに冊子を渡され、集会所に誘われるヘルパーBは本当に困ってしまいました。

 

AさんはヘルパーBを救おうとしているようです

 

次第に訪問介護に行く足取りが重くなってしまい、本来の仕事の通院介助や買い物援助などの間も、宗教の話題が7割を占めるようになってしまったのです。

以後、担当を変えてもらうことでヘルパーBはAさんへの訪問を中止しました。

 

こんな状況になる前に、もっと良い方法はなかったのでしょうか?

 

まず、ヘルパー困る原因を作ってしまったのはなぜか?

 

  1. 「神様を信じますか?」の問に「神様っているのかな?」に答えを返したことで「教えてあげよう」と思われてしまった。
  2. 宗教団体の冊子を受け取ってしまった。
  3. 集会所への誘いに「仕事が忙しい」と言ってしまったので、暇があれば来れると思われた。
  4. 本来のヘルパーに必要な話題からそれてしまって、利用者さんの会話ペースになっている。

この4点が大きいです。

勧誘されなかったヘルパーは「神様はいませんよ」と断言したので話しをふらなかったのでしょう。

熱心に活動している人は、冊子を受け取ると「関心がある」と思ってしまうのです。

 

 

普通なら、神経痛や冷えで眠れなかったり、身体が思うように動かせないと心も不安定になりがちです。が利用者Aさんの精神はとても落ち着いて明るいように思えます。

穏やかに微笑んでいられるのは、宗教による支えも大きいのではないでしょうか?

宗教活動によって得られるものは「祈り」「神様とのつながり」「社会貢献」「心の平安」「信者同士の絆」「仲間意識」「助け合いの精神」「行動意欲」「外出意欲」など障害があっても生きがいとなる資質がたくさんありそうです。

 

利用者の生きがいである宗教を否定せず、勧誘もされずにヘルパーとしてできる方法は何だったのか?

具体的にあげてみますので是非参考にしてみてください!

 

  1. 神様を信じるかどうか?の話題で宗教とわかったら、メジャーな宗派などで「うちは仏教徒なんです」「家族代々真言宗なのです」などと、他の宗教を信仰していると伝える。もしくは、無神論者だとはっきり伝える。
  2. もし冊子を出されても「ごめんなさい。宗教観が違うので受け取れません」とはっきり伝え、その後に本人の気分を害さないように、フォローするように気を配る
  3. 集会所への誘いには「忙しい」などという断り文句でなく「行けません」とはっきり言う。
  4. 利用者のサービス中にできる会話時間というのは本当に短いので、どんな情報を引き出すことが本人のためになるか?と考える。宗教の話題から、あえて話しをそらすことも必要。
  5. 曖昧にしていることが、宗教へ関心があると勘違いされてしまうのでイエス・ノーをはっきりと。
  6. 生きがいでもあるので、適度に楽しく話題になる程度なら聞き手にまわる。

 

 

まとめ

今回は利用者から宗教の勧誘を受けた時のヘルパーの対応を事例から解説しました!

訪問するヘルパーはあらかじめAさんの状況を共有しておくと、宗教との距離感が保てるかなと思います。

宗教自体は個人の自由で素晴らしい面もたくさんあると思います。ですがヘルパーの対応次第でトラブルのもとにもなりかねないのが宗教です

十分注意してサービスを行いましょうね!

少しでも参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!

心不全とは?訪問介護で注意したいポイントを解説

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今回は高齢者によくみられる病気の一つ「心不全」について訪問介護で気を付けたいポイントを解説します!

 

高齢者によくみられる病気のひとつ「心不全」とは?

 

心不全とは心臓の機能が正常に働かなくなっている状態を指します。肺や肝臓、腎臓などの機能低下などにより息切れやむくみ、動悸、疲労感などの症状が現れます。

 

心不全は下記のように種類分けされています。

まず心不全が急な発症なのか慢性的なのかの違いとして

 

  • 急性心不全・・・急に心臓の機能が低下します。急性心筋梗塞や弁膜症などの心臓病の悪化などから起因します。
  • 慢性心不全・・・普段から持続的に心臓機能が低下している状態で、徐々に症状が現れるため気づいたときには悪化しているケースが多いと言われています。

 

さらにその心不全が、左心の機能低下なのか右心の機能低下なのかの違いとして

 

  • 心不全・・・心臓の左側が機能低下している状態です。肺うっ血(肺の血流が滞る)や肺水腫(肺に水が溜まる)を引き起こすことで息切れなどの症状が現れます。
  • 心不全・・・心臓の右側が機能低下している状態です。体全体にうっ血(血液が滞る)ことで、腹水がたまったり、肝臓がはれたり、顔や手足がむくんだりといった症状を引き起こします。

 

 

正確に言うと「心不全」は疾患名ではありません。様々な原因疾患が引き起こす心臓機能弱化の症候群のことを指します。

そのため心不全を引き起こしている原因疾患の治療が大事になるわけです。

 

 

心不全の症状
  • 急性心不全の場合・・・急な激しい呼吸困難や動機、せき込み、胸の痛みなどが現れ、重篤な状態だと意識障害も現れることがあります。
  • 慢性心不全の場合・・・徐々に症状が現れます。軽度な呼吸困難、疲労感、尿量減少、むくみ、咳、痰、など。風邪などをきっかけに悪化することもある。

 

心不全の治療法の一例

心不全の治療は、心不全を引き起こしている原因疾患や心不全の重症度によって適切な治療を行っていく必要があります。

  • 心不全の原因となっている疾患の治療・・・心不全の原因疾患になりうる、狭心症心筋梗塞、弁膜症の治療を行います。
  • 薬物療法・・・心臓の負担を軽くする薬、浮腫を軽減させる薬、心臓の収縮力を強くする薬、心臓を休ませる薬などを処方し治療を行います。

また急性心不全の場合は、緊急入院となり原因を突き止めて治療を行います。大概は重篤な状態であるためICUやCCUにて救命措置を行います。

 

使用される内服薬の例は下記のとおりです。(※基本商品名を記載しています)

  • 心臓の負担を軽くする薬(降圧剤)・・・AEC阻害薬(レニベースなど)、ARB(プロプレスなど)
  • 浮腫を軽減させる薬(利尿剤)・・・ラシックス、ルプラック、アルダクトンA、サムスカなど
  • 心臓の収縮力を強くする薬(強心薬)・・・ジゴシン、ピモベンダンなど
  • 心臓を休ませる薬(β遮断薬)・・・アーチスト、メインテートなど

などを心不全の重症度に応じて適した薬を服用します。

慢性心不全は自覚症状による身体所見に基づいて重症度をⅠ度~Ⅳ度に分類されます。

  • Ⅰ度・・・心疾患はあるが、日常生活において症状はない。
  • Ⅱ度・・・日常的な身体活動で症状がでる。安静時には症状は出ない。
  • Ⅲ度・・・日常的な身体活動以下の労作で症状がでる。安静時には症状は出ない。
  • Ⅳ度・・・安静時やわずかな労作にも症状が強くでる。いかなる身体活動も制限される。

 

 

心不全」について訪問介護で気を付けるべきポイント

 

心不全について解説しましたが、そんな高齢者に対してヘルパーが介護する際に日常生活で気を付けるポイントは下記のとおりです。

  • 心不全の重症度と心不全を引き起こしている原因疾患を主治医に確認しておく
  • 処方薬の種類と副作用を主治医に確認しておく。また、めまいや立ち眩みなどの副作用に注意しておく
  • 入浴介助があれば、長時間の入浴はさけ心臓への負担を軽減する
  • 塩分・水分制限の必要性を主治医に確認しておく
  • 尿量・回数チェックが必要であれば行う
  • 心不全の悪化があればすぐに主治医と連携をはかる

 

このようなポイントを注意して訪問介護サービスを提供していきましょう!

日頃から主治医や医療職との情報共有をしておくことで緊急での対応がスムーズに進みます。連携は密に図りましょう!

 

まとめ

今回は高齢者によくみられる疾患「心不全」について解説しました。

心不全は命に関わることもある非常に危険な状態を引き起こします。訪問介護では普段の利用者の状態をしっかり観察し適切なケアを行っていきましょう!

少しでも参考になれば幸いです。

介護福祉士と認定介護福祉士の違いについて解説

 

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今回は介護の仕事をする上で取得をお勧めする介護福祉士の上位資格となる

『認定介護福祉士について解説します。

 

認定介護福祉士とは?

 

そもそも介護福祉士とは、『社会福祉士及び介護福祉士法』に定められた、日本の国家資格となっており、

1987年5月21日に認定されました。

 

介護福祉士の主な業務として、直接体に触れる『身体介助』と家事などを行う『生活援助』などが挙げられます。

 

他にも、要介護者の家族様の相談を受けたり、アドバイスを行う相談業務などがあります。

 

また、介護施設で働く資格を持ってない職員や、主にヘルパーやケアワーカーと呼ばれる、『初任者研修修了者(ホームヘルパー二級取得者)』や『実務者研修修了者(ホームヘルパー一級取得者)などに指導や助言をする、介護のスペシャリストとして重要な位置づけにあります。

 

その点、『認定介護福祉士は、介護福祉士の上位資格として『一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構』が2015年12月から認定を始めた民事資格です。

 

国家資格の介護福祉士に比べ、民事資格の認定介護福祉士は今現在、あまり知名度も高くなく、なんの役に立つのか?と疑問を抱く介護職の方も多い事でしょう。

 

認定介護福祉士の役割

認定介護福祉士とは現在の介護福祉士のリーダー的存在に位置付けられ、介護福祉士取得のための実務者研修では学ばない、さらに専門的な知識やスキルをもつ存在と期待されています。

 

その役割にも大きく期待をされていて

  • 介護事業所や施設内での小チームリーダーの教育や指導
  • 介護サービスの質を向上させることや、
  • 地域における、施設や医療機関、家族の介護者や介護福祉士などの地域の介護力向上も図ること、など

を期待されています。

 

上記に役割には当然、実務の経験・他介護職員の指導・介護技術やサービスを提供するスキル・知識など、コミュニケーション能力も求められます。

 

現在既に介護施設でリーダーや責任者などの経験をしたことのある介護福祉士や、他の職員に頼られている存在の介護士が、認定介護福祉士に求められている役割に近い存在と言えるでしょう。

 

認定介護福祉士を分かりやすく他の職種で例えるならば

初任者研修修了者などのヘルパーは・・・営業部〇課所属の社員・製造A班ライン担当社員 
介護福祉士は・・・営業部〇課課長・製造Aライン班長 
認定介護福祉士・・・営業部部長・製造担当責任者 

 

に例えられます。

 

このように、行う業務はあくまで介護の仕事でありますが、確かな経験や豊富な知識を持ち他の職種などとの連携や他職員の教育・指導をもとにサービスの質の向上などを目的としています。

 

介護福祉士と認定介護福祉士との具体的な違い

 

介護福祉士と認定介護福祉士は何が違うのか?』ということについて説明していきましょう。

 

資格面での違い

介護福祉士は『国家資格』。認定介護福祉士は『民事資格』。

上記のように資格の種類が違います。

 

介護福祉士は、国家資格であるため、当然のように国家試験を受験し、合格をしなければ資格を取得できません。

 

一方の認定介護福祉士は、民事資格になるため試験というものがありません。

 

認定介護福祉士の養成研修を受講登録の申請・審査問題がなければ資格を取得となります

 

受験資格の違い

資格を取得するための実務経験の違いです。

介護福祉士を取得するためには介護業務に関わる実務経験が三年以上実用になります。

 

ですが

 

認定介護福祉士は『介護福祉士』として5年の実務経験が必要になります。

 

その後、認定養成研修を受講するのですが、研修自他が科目毎にスケジュールが組まれており、

終了まで最短でも一年以上はかかってしますのが現状です。

 

ですので、これから介護の職種に就くという人が認定介護福祉士を取得するには

 

実務経験3年+介護福祉士取得(介護福祉士養成学校にて受験資格を得る場合には1~2年)+5年の実務経験+認定養成研修となるため、8年以上の歳月を必要とします。

 

 業務内容の違い

普段の業務はさほど大きな変わりはないかもしれませんが、

 

リーダー職の介護職員への指導や、看護職やソーシャルワーカー職などの他職種との連携・コミュニケーションを図るための中核的立ち位置が求められるため、利用者様や障害を持った方への直接的な介護は介護福祉士よりは少なくなります。

 

前記で認定介護福祉士を他の職種に例えましたが、営業部長になろうが営業は行いますし、製造担当責任者になろうが製造業務を行いますが、根本は変わらず基本的は介護業務ですが、サービス向上や指導、他職種との連携を行っていきます。

 

給料・待遇面での違い

待遇面についての違いです。

正直待遇面に対して、『現在のところ明確ではない』です。

今のところ、認定介護福祉士取得者が少ないので仕方のない事なのでしょう。

 

2018年までに55人の方が認定介護福祉士を取得されました。

 

まだまだ多いとはとても言えない人数です。

 

ですが、介護士としての最上位資格という位置づけですし、通常の介護職員より立場が上の方、あるいは今後その立場に立つ方が取得する可能性も大きく

 

また、有資格者が期待さえている中核的な役割を行えるか、認定介護福祉士が世間に浸透していくかが大きな鍵と言えるでしょう。

 

これは『日本介護福祉士会』でも、認定介護福祉士取得者を増やし認知度や活躍が認められることでの待遇面向上を期待しているとのことです。

 

 このように介護福祉士と認定介護福祉士にはしっかりとした違いはあるものの『今、取得する必要はあるの?』と考えるとこれまでの説明を聞いて、尚更今すぐ急いで取得する必要性はないのではと感じてしまうかもしれません。

 

ですが、超高齢化社会を迎えている日本では、介護の法律や制度が大きく変更されたり、改善されることが多いです。

 

介護福祉士の取得にも実務経験に3年に加え、実務者研修を受講・終了することが条件になったり、

 

福祉系の高校や専門学校を卒業する前に筆記試験が追加されたりと年々受験資格や取得までの道が厳しくなってきています。

 

いつ認定介護福祉士の資格取得が現在より難しくなるか分からない状態ですので、取得しないでいる必要もないと言えます。

 

確かなことが介護職の資格の最上位に位置する資格ですから、介護での確かなスキルや知識を

 

培っていきたい方はぜひ取得することをお勧めです。

 

最後に

世間や国も動き出し、介護士に処遇改善手当を支給し待遇面での向上を図ったり

 

2019年10月より勤続10年以上の介護福祉士に8万円の処遇改善手当をという特定介護職員処遇改善加算も始まりました。

 

現在、国や自治体が運営する介護事業所や医療機関にて、公務員としての介護福祉士が雇用されています。

 

このように、世間にある、『介護は底辺』『介護は誰にでも出来る仕事』という

イメージを拭うように各方面から動き出し、改善されているのが介護の業界です。

 

その介護業界、介護職の最上位資格の認定介護福祉士

取得目指してみてはいかがでしょうか?