調理、掃除、洗濯、買い物でつかえるヘルパーの知恵
ヘルパーの仕事として、主に身体介護と生活援助があります。身体介護の場合はヘルパー講習などで習うことが出来ますが、生活援助を学ぶことはほとんどありません(基本的なこと以外)。ヘルパー自身の家庭での経験などがそのまま仕事に反映されます。
その為、ヘルパーの中には生活援助がどうしても上手くいかないと悩んでいる方もいます。
ここでは生活援助が上手く行く生活の知恵についてご紹介していきます
調理でのヘルパーの知恵
ヘルパーが利用者の代わりに食事を作ったり、材料の買い出しをすることがあります。調理の生活の知恵とはどのようなものがあるのでしょうか?
時短調理をする為のポイント
ヘルパーが活動する時間は限られていますので、時間の短縮が必要となります。時短をするためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。
まずは、お湯を早く沸かす方法です。お湯を沸かすのに鍋などを使う場合がありますが、出来るだけ底の面積が広いものを使用するようにしましょう。
お勧めはフライパンです。大き目のフライパンでお湯を沸かすと早く沸かすことができます。これだけで時間短縮になりますので是非活用してください。
野菜を長く保存する方法
野菜を購入しても一人の利用者に対して調理をする場合、1回の調理で使い切ることは難しいですよね。しかし、野菜は早めに使い切らないと腐ってしまいます。
野菜を長持ちさせる方法としては、大根やニンジンなど縦に立って生えているものは、建てて保存する、ゴボウなど地中で育っている野菜に関しては、日の当たらない場所で保管をすることが必要です。
また、水気の多い野菜に関しては、乾燥を防ぐためにも新聞紙にくるんだり、水吹きで水分を与えてから冷蔵庫に保管をすることによって長持ちできます。
お肉を柔らかくする方法
高齢者になりますとどうしても固いものが食べにくくなります。特にお肉の場合は繊維がありますので、固い肉の場合はむせる原因になる可能性がありますので注意しましょう。
お肉を柔らかくするためには、炭酸に漬け込むことによって柔らかくすることができます。
炭酸には炭酸水素ナトリウムが含まれており、お肉の固いたんぱく質を溶かします。
コーラなどには砂糖が含まれていますので、そのまま調理をすることもできます。
掃除でのヘルパーの知恵
掃除に関しては、時間をかけずに綺麗に掃除をする為、物の整理をきちんとできるポイントについてご紹介していきます。
綺麗に掃除をする為のポイント
掃除機をかける際には、かける順番を意識して行うと綺麗に掃除をすることができます。
掃除機は外側から中心にかけて掃除をするということです。そうすることによって、かけ忘れも防止することが出来てますし、効率よく掃除をすることができます。
拭き掃除をする場合はお米のとぎ汁を使うと綺麗に掃除をすることができます。とぎ汁には研磨剤のような働きがありますので、頑固な汚れがあったとしてもピカピカになります。
これは、お風呂の浴槽などにも使えますので、調理と掃除がセットになった時には是非使うようにしましょう。
使わない衣類は圧縮袋を使う
衣類はシーズンではない時はクローゼットやタンスの中で眠っていますが、これが意外なほど場所を取ります。衣類の圧縮袋を使うと非常にきれいに整理整頓ができますし、場所を取ることもありません。
これはホームセンターなどでも売っていますし、高いものではありません。家に物があふれて掃除がしにくい場合は、是非活用するようにしましょう。
洗濯でのヘルパーの知恵
洗濯は洗濯機が行ってくれますので、誰がしてもあまり結果は変わらないと思われがちですが、生活の知恵を入れることによって時間短縮が出来るようになります。
洗濯機に入れる順番で衣類がからまりにくくなる
洗濯したての衣類は絡まっており、絡まりを解くと時間がかかることもありますし、シワになってしまいます。しかし、衣類を入れる順番を気を付けることによって絡まりを防止することが出来ます。
最も大きい物から入れて、上の方は小さい衣類にすると絡まりを防止できます。一番下はバスタオル、次に上着、次に下着、一番上は靴下などの小さい衣類にしておきましょう。
お酢を入れると綺麗に洗える?
柔軟剤や色落ち防止の為にお酢を使用する方法があることをご存知でしょうか。ふっくらと仕上がりますし、お酢には色落ちを防止する効果、殺菌効果もありますので是非使用してください。
お酢は洗濯以外にも拭き掃除や、頑固な汚れにも効果的です。高齢になるとお酢はむせる原因となりますので、使用を控える傾向にあります。余ったお酢は洗濯や掃除などで活用しましょう。
買物代行でのヘルパーの知恵
ヘルパーは調理に使用する食材を買物代行することが多々あります。その時にできる限り良い食品を選ぶ目をもちたいものです。
食品ごとに選ぶポイントを見ていきましょう。
- 米・・・全体に丸みとツヤがあり割れていないもので、よく乾燥されているもの。
- イモ類・・・皮が張っていて、身がしまっている。固いもの。
- キノコ類・・・白い部分が黒ずんでいないもの。
- 葉もの類・・・色が鮮やかで水分が良く含まれている、みずみずしいもの。茎がよく折れるもの。
- 果物・・・持ってみて重みをしっかり感じるもの。香りがよい。
- 肉類・・・赤身が鮮やかな色をしているもの。白い脂肪部分にツヤあり尚且つ張りがあるもの。
- 鮮魚・・・うろこがはがれていないもの。目が澄んでいて全体にツヤがあるもの。
- 塩魚・・・腹の部分の皮が銀白色に光っているもの。
- 干物・・・よく乾燥している。光沢がある。中骨の周りが黒くなっていないもの。
- 貝類・・・生きていて手が触れるとしっかりと閉じるもの。貝柱がしっかりしているもの。
ぜひ上に挙げたポイントを意識して良い食品を選ぶ目を持てるようになりましょう!
まとめ
生活の知恵は自分で生活をしているだけではなかなか知ることが出来ません。
そのため、こういった知識を得る機会が必要です。
熟年のヘルパーはこういった知恵をフル活用して、短い時間でも満足してもらえるような、生活援助を提供しています。
新人ヘルパーの方は是非意識して生活の知恵を入れていくようにしましょう!