訪問介護サービスにおける安否確認の重要性と役割
訪問介護で対象としている方は在宅に住んでいる高齢者や障がい者であり、家族と同居している方だけではなく、独り暮らし暮らしをしている高齢者、いわゆる独居老人もいます。
1人で住んでいる方は転倒したり、突然倒れたりなど様々な危険が伴います。
ここではそういった利用者に対して安心できる安否確認について、訪問介護の目線から解説していきます。
孤独死が問題になっている
孤独死は社会問題になっています。独り暮らしの高齢者が病気や事故などで例れて、そのまま何日も発見されず死亡するということです。
孤独死は様々な問題を抱えている
死去する際本来であれば家族に看取られたり、通切な医療を受けたりしながら高齢者は最後の時を迎えます。
孤独死はそういった支援を受けられない危険性があります。
また、孤独死をしてしまうと腐敗臭が発生し、賃貸物件であれば物件の価値が下がるという問題も見過ごせません。
感染症などが広まる可能性もあります。孤独死の原因は、高齢者を見守る目がないということです。
安否確認などで定期的に高齢者を見守る目があれば孤独死を防止することが出来るのです。
家族や近隣住民では限界がある
孤独死にならないためにはやはり安否確認が必要になります。本来であればそういったことは家族や近隣住民が行うことが一般的です。
しかし、高齢者の中には家族がいなかったり、居たとしても遠かったり、仕事をしていたりなど様々な理由で安否確認が出来ない場合もあります。
また、近隣住民も関係が希薄であったり、関係があったとしても近隣住民自体が高齢者であったりなど安否確認を行うことが難しいケースも多々あります。
期待されている訪問介護の役割
孤独死が社会問題化しており、対策が必要な中、訪問介護に期待される役割は大きなものであるといえます。
訪問介護は定期的に高齢者の自宅を訪問するので、サービスを提供すると同時に安否確認が出来ます。
そのため訪問介護は任宅系サービスの中でも安否確認を行うには、適切なサービスであるといえるでしょう。
また地域包括支援システムなどでは、近隣住民や高齢者ボランティアの活用により、安否確認を強化する目的がありますし、訪問介護と相まって地域の高齢者が安心して過ごせるような取り組みをしています。
訪問介護で行われている安否確認とは?
訪問介護ではサービス時の安否確認以外にも、様々な安否確認サービスを実施しているところがあります。
独自サービスとなっていますが、実際の例を見てご紹介していきます。
ハンカチで安否確認
ある訪問介護事業所であるA事業所では、地域の高齢者で孤独死が続いていることを問題視して、地域包括支援センターと共同で独居高齢者の安古確認をすることにしました。
A事業所も人員ギリギリで運営している為、効率よく安否確認できるように考えました。
それはハンカチで安否確認をするという方法です。
高齢者にハンカチを買ってもらい、ハンカチを購入した高齢者は起床時にハンカチをベランダに干して夕方に引き上げることをしてもらいました。
そうすることによって、お昼を過ぎてもハンカチを干していない高齢者の自宅があたり夜でも干している高齢者がいれば異常をすぐに発見できるという、安否確認を行う方法を取りました。
もちろん訪問介護だけでは対応しきれませんので、地域包括支援センターと連携をしながら対応しました。
配色サービスとの連携
在宅で住んでいる高齢者の中には自分で食事を作られない方もいます。
そういった方は配色サービスという、お弁当を宅配してくれるサービスを実施している会社に依頼をして食事をとっています。
こういったサービスは玄関前に食事を置いて、それを高齢者が取って、食べた後の空き箱をまた玄関前に置いて、それを業者が取りに行くという形態が多いです。
これではせっかく高齢者の自宅にいっているのにも関わらず会っていないという現状がありますので
宅食サービス業者は必ず高齢者と対面で食事を手渡しし、異常があれば担当の訪問介護事業所に連絡をして支援をするというサービスを実施しています。
定期巡回サービス
定期巡回サービスは訪問介護の中で定期巡回型サービスと呼ばれるものです。
定期的に高齢者の自宅をまわり、短時間の介護サービスや安舌確認を実施しています。
これはヘルパーが定期巡回を行うため、異常があればすぐに対応が出来ますので、非常に便利なサービスであるといえます。
まとめ
今回は訪問介護で大切な安否確認について解説しました。
訪問介護と安否確認は密接に関係しています。地域によっては訪問介護と様々な事業所が連携をして、地域の高齢者が安全に過ごせるように配慮しています。
また、訪問介護で足りない部分は、配食業者や地域包括支援センターのような関連業者と連携をして地域の高齢者の安全に努めます。
安否確認は社会問題でもある高齢者の孤独死を防止するためには必要なものですので、地域で取り組んでいく必要があります。
※今回の記事で参考にしたサイト